★星空の映画館★

~ 映画を中心に、観光・レジャー、自分が良いと思ったもの等を書いています ~

人類の優位を脅かす最大の敵はウイルスである(ノーベル賞学者:J・レダバーグ)、サスペンス映画「アウトブレイク」(1995年)

アウトブレイク(1995年)

アウトブレイク (字幕版)

1995年のアメリカのサスペンス映画です。

 

 アフリカから持ち込まれた致死率100%の正体不明のウイルスによるバイオハザード(生物学的危害)に立ち向かう人々を描いた作品です。

 

爆発的感染力を持ち保菌者の生命を2~3日で奪う新種のウイルスがアメリカ本土に上陸し、1つの町が閉鎖に追い込まれパニックになります。エボラ出血熱を参考にした戦慄のサスペンス映画です。

 

 

基本情報

公開年:1995年
製作国:アメリカ
原題:Outbreak
配給:ワーナー・ブラザース
上映時間:2時間7分(127分)
映論区分:?
時代設定:1990年代

 

みどころ

【みどころ①】変異したモターバ・ウイルス(ヤンキー・モターバ)の感染力
【みどころ②】ダニエルズたちとマクリントック少将のヘリでの空中戦
【みどころ③】閉鎖された田舎町シーダー・クリークへの爆撃阻止のやり取り

 

スタッフ

監督: ウォルフガング・ペーターゼン

 

キャスト

ダスティン・ホフマン

ブロマイド写真★ダスティン・ホフマン/横顔アップ

<主な出演作品>
「卒業」(1967年)
「真夜中のカーボーイ」(1969年)
「ジョンとメリー」(1969年)
「小さな巨人」(1970年)
「わらの犬」(1971年)
「パピヨン」(1973年)
「レニー・ブルース」(1974年)
「大統領の陰謀」(1976年)
「マラソンマン」(1976年)
「クレイマー、クレイマー」(1979年)
「トッツィー」(1982年)
「レインマン」(1988年)
「ファミリービジネス」(1989年)
「アウトブレイク」(1995年)
「新しい人生のはじめかた」(2008年)
「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」(2014年)

 

レネ・ルッソ

ブロマイド写真★レネ・ルッソ/かわいく見つめる

<主な出演作品>
「メジャーリーグ」シリーズ
 ・「メジャーリーグ」(1989年)
 ・「メジャーリーグ2」(1994年)
「リーサル・ウェポン」シリーズ
 ・「リーサル・ウェポン3」(1992年)
 ・「リーサル・ウェポン4」(1998年)
「ザ・シークレット・サービス」(1993年)
「アウトブレイク」(1995年)
「ゲット・ショーティ」(1995年)
「身代金」(1996年)
「マイティ・ソー」シリーズ
 ・「マイティ・ソー」(2011年)
 ・「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」(2013年)
「ナイトクローラー」(2014年)
「マイ・インターン」(2015年)
「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)

 

モーガン・フリーマン

UACCRDモーガンフリーマン直筆サインセブン

<主な出演作品>
「ドライビング Miss デイジー」(1989年)
「ロビン・フッド」(1991年)
「許されざる者」(1992年)
「ショーシャンクの空に」(1994年)
「セブン」(1995年)
「アウトブレイク」(1995年)
「ディープ・インパクト」(1998年)
「ミリオンダラー・ベイビー」(2004年)
「宇宙戦争」(2005年)
「ダークナイト トリロジー」
 ・「ダークナイト」(2008年)
 ・「ダークナイト ライジング」(2012年)
「最高の人生の見つけ方」(2007年)
「ウォンテッド」(2008年)
「インビクタス/負けざる者たち」(2009年)
「RED/レッド」(2010年)
「オブリビオン」(2013年)

「エンド・オブ・ホワイトハウス」シリーズ
 ・「エンド・オブ・ホワイトハウス」(2013年)
 ・「エンド・オブ・キングダム」(2016年)
 ・「エンド・オブ・ステイツ」(2019年)
「グランド・イリュージョン」シリーズ
 ・「グランド・イリュージョン」(2013年)
 ・「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」(2016年) 

 

ドナルド・サザーランド

ドナルド・サザーランド (マッシュ/赤い影 等) 直筆サイン入り写真

 

受賞歴

なし 

 

あらすじ ※ネタバレ注意

1967年7月ザイールのモターバ川流域で内戦に参加していた傭兵部隊に原因不明の出血熱が流行し多数の死者が出る。

 

調査の為に現地を訪れたアメリカ陸軍は想像以上の感染速度と死者の多さに驚き、感染者の血液を採取した後、封じ込めのため部隊のキャンプを爆弾投下で壊滅させる。

 

時は流れ1990年代、ザイールのモターバ川流域の小さな村でレベル4(最高警戒度)の未知のウイルスによる出血熱が発生する。

 

兵士を伝染病等から守るアメリカ陸軍所属の研究機関「アメリカ陸軍感染症医学研究所」のサム・ダニエルズ軍医大佐(ダスティン・ホフマン)ビリー・フォード准将(モーガン・フリーマン)の命令で、ケイシー・シュラー中佐、ソールト少佐とモターバ川流域の小さな村に向かうが、時すでに遅く、村の医師と村から離れて暮らしていた呪い(まじない)師を除いて村は全滅状態となっていた。

 

ダニエルズたちは、現地に到着し調査を開始するが実務経験のないソールト少佐は、患者を目の当たりにして嘔吐し防護服のヘルメットを脱いでしまう。幸い空気感染はなかったため感染は免れる

 

ダニエルズは、持ち帰った検体から見つかった新発見のウイルスがエボラでも数日かかるダメージを数十時間でもたらすという実験結果に危機感を抱く。

 

一方、軍上層部のドナルド・マクリントック少将フォード准将は、この伝染病が以前モターバ川流域で発生した伝染病と同じモターバ・ウイルスであることに気づき、ダニエルズに知られると厄介なことになると思いダニエルズを担当から外し、別の案件であるニューメキシコのハンタ熱の調査に向かうよう指示する。

 

ダニエルズは、軍上層部とアメリカ疾病予防管理センター(CDC)に勤務する元妻のロビー・キーオ(レネ・ルッソ)警戒通達の発令を要請するが、如何に恐ろしいウイルスと言えアメリカに入り込んで蔓延する可能性はゼロに等しいと双方から却下されてしまう。

 

そんな中、アフリカから1匹のサルがアメリカに密輸入される。密売人のジンボーは実験用動物検疫所の守衛に賄賂を渡して口封じし、サルをカリフォルニア州沿岸の田舎町シーダー・クリークのペットショップに売りつけようとする。ペットショップ店長のルディーはサルを確認しようとする際に腕を引っ掛かれる。ルディーは、客はオスを欲しがっていたがメスを持ち込んだため買い取りを断る。ジンボーは仕方なくサルを持ち帰り、帰る途中の森でサルを放す

 

その後、サルを車で輸送中に飲んでいた水を顔にかけられたジンボーと、彼とキスをしたジンボーの恋人発病し搬送されるが、病院の医師は正体の病に保健当局へ通報する。

同じころ、サルに引っかかれたペットショップの店長ルディーも発病し、ペットショップ店内で倒れ病院に運ばれる。

 

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)内では、ロビーがボストンで若いカップル(ジンボーたち)が原因不明の熱病との報告を受け、ダニエルズから聞いたウイルスを思い出しボストンへ向かう。ロビーはそこでジンボーに聞き取り調査を試みるも失敗するが解剖の結果正体不明の出血熱である事が判明しCDCは警戒通達を発表する。更にロビーはその状況をダニエルズに電話で伝える。

 

一方、血液検査中に不注意でペットショップの店長ルディーの血液を浴びた血液検査技師ヘンリーが発病して恋人とシーダー・クリークの映画館に行く。ヘンリーは映画を見ている最中、咳を頻繁にしたことで飛沫感染によってアウトブレイク(爆発的な感染)が始まる。

 

一方、CDC伝染病対策センターでは、ジンボーの乗っていた飛行機の乗客治療に当たった病院の関係者全員シロだった事に沸き立つが、直後にFAXで15人発病の一報が届き、支援と調査のためスタッフがシーダー・クリークに現地入りする。

 

フォード准将は、事態が深刻だと判断し、血清保管庫に保管されていたモターバ治療用の血清E-1101を密かに持ち出す。

 

正義感の強いダニエルズに細菌兵器の存在を知られる事を恐れて彼を今回の伝染病対策から外したフォード達だが、人命優先のダニエルズは命令を無視して密かに部下と共にシーダー・クリークへ飛び、ロビー率いるCDCのチームと合流して治療法の研究と感染ルートの特定を進める。

 

そんな中、ダニエルズはある医師から交通事故のけが人が隔離患者と接触がないにも関わらず発熱していると報告を受ける。それを聞いたダニエルズは空気感染が始まっていることに気づき、ザイールの菌(アフリカン・モターバ)シーダー・クリークの菌(ヤンキー・モターバ)を顕微鏡の画像で比較する。その結果、ウイルスが変異していることが判明する。

 

更に感染経路をたどっていくと、空気感染しないアフリカン・モターバも、変異して空気感染するようになったヤンキー・モターバも、共にアメリカに持ち込まれた宿主が保菌しているという結論に行き、ペットショップの店長ルディーが両方の菌を保有する宿主と接触したことを疑い、ダニエルズはフォード准将に空気感染の報告を、ロビーはディーのペットショップに宿主の存在を確認しに行く。

 

フォード准将は、E-1101を軍の血清保管庫にあった事を隠し試薬としてシーダー・クリークの病院へ持ち込んで患者に試すが、変異したヤンキー・モターバ血清は効かなかった

しかし、ダニエルズはE-1101を持ち帰り、ロビーたちがペットショップから連れ帰った発病したサルに投与すると回復する。E-1101は試薬ではなく原株アフリカン・モターバ用に作られたことが判明する。

 

その矢先、ケイシー・シュラー中佐が発熱者のモターバ検査の結果を確認中に不注意で感染する。ロビーも感染したシュラー中佐から採血する際に偶然注射針で指を刺し感染してしまう。

 彼女が発症する前に血清を完成させようと奔走するダニエルズは、部下のソールト少佐と2人で陸軍のヘリを盗み、感染源の調査を続ける。

 

ワシントンのホワイトハウスでは、マクリントック少将が細菌兵器の存在を隠し通すため、1967年にモターバ川流域で傭兵部隊のキャンプを焼き払った時のように、アメリカと世界を守るという名目で、閣僚に48時間後のアメリカ全土の影響を映像で見せ、気化爆弾を搭載した爆撃機をシーダー・クリークへ向かうよう仕向ける。

 

検疫所による調査では、実験用動物検疫所の守衛ジンボーが動物を盗んだことを吐き、その動物を突き止めるため、過去3か月にアフリカから入港した船の積み荷記録から、ある船が1週間前にサルを積んで入港したことが判明する。ダニエルズとソールト少佐はその船を追い、船内で亡くなった船員のベッドから宿主であるサルの写真を見つける

 

ダニエルズたちはその写真をもってカリフォルニア州のサンタ・ローザにあるテレビ局に乗り込み、テレビの生放送でモターバ・ウイルスを持っているサルの写真を見せ、事情を説明し見つけたらCDCに通報するように呼びかける

それを見ていたカリフォルニア州のパリセーズの女性から連絡が入り、宿主であるサルが森に逃がされた事を突き止めたダニエルズらは、軍からの追っ手を振り切りつつサルを捕獲する。

 

ダニエルズたちはサルを捕獲後、シーダー・クリークに戻ろうとするが、マクリントック少将が乗ったヘリに追跡され撃墜されそうになる。ソールト少佐のヘリ操縦の腕により、ダニエルズたちは何とか無事逃げ延びシーダー・クリークに到着し、アフリカン・モターバ用の血清E-1101をベースにヤンキー・モターバ用の血清を合成する。

ロビーへの臨床試験も成功し治療の目処が立つが爆撃機はもう目前まで迫っていた

 

ダニエルズとソールト少佐は再びへリに乗り込み、爆撃機の操縦士たちに抗血清を入手したことを伝え爆撃を中止するよう伝えるが、操縦士たちはマクリントック少将の指示により応答しなかった

ダニエルズの説得を無線で聞いていたフォード准将はダニエルズの説得に心を動かされ、爆撃機の射程ラインに入ると爆弾投下は不可能ということをわざとダニエルズに無線で爆撃の妨害方法を伝える

 

ダニエルズは爆撃機の操縦士たちに説得を続け、ヘリで爆撃機に進路を譲らなかった。衝突寸前で爆撃機は進路を変え爆弾は投下される。爆弾はシーダー・クリークの町から大きく外れ海上で爆発する。

 

操縦士たちは軍の命令に従うよりも人命を救うことを選び、爆弾が風で流されたように見せかけて狙いを外したのだった。そして、フォード准将も人間として行動することを選択マクリントック少将を逮捕ダニエルズは回復に向かうロビーと共に新たな人生を歩みだすのだった。

 

感想

1995年の作品ですので若干の古さも感じられますが、新型コロナが猛威をふるう2020年の昨今に見るべき良作だと思います。ストーリーの展開はテンポがよく、ポイントを押さえて物語が進んでいくので、内容がよくわかり見ているものを飽きさせません。

 

ダスティン・ホフマンとモーガン・フリーマンの演技もいい味を出していて、見ごたえがあります。 

 

ただ気になった点は、映画内のモターバ・ウイルスと実際の感染症を比較した場合、モターバ・ウイルスは致死率100%、エボラ出血熱の死亡率は平均して50%前後で過去の流行では致死率が25%から90%の間で変動しています。また、2020年から猛威をふるっている新型コロナのワクチン開発は半年以上掛かっていることと、モターバ・ウイルスの血清が臨床試験はほとんどなく2,3日でできていることから、少しリアリティーが薄いように思いました。 

 

最後に、映画内のモターバ・ウイルスの宿主はアフリカから密輸入されたサルということですが、この映画を見た後は動物を触ることを躊躇(ちゅうちょ)するようになりました。(日本では密輸入でない限り検疫がされているので大丈夫だと思いますが)

 

ポスタ- A4 パターンB アウトブレイク 光沢プリント

 

この映画がよかった人へのおススメ映画

コンティジョン (2011年)

 

評価

3.7点/5点満点

 

アウトブレイク (字幕版)

アウトブレイク (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video