スピットファイアが空を駆ける!天才ノーラン監督が送る戦争映画「ダンケルク」(2017年)
ダンケルク(2017年)
クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作による2017年公開の戦争映画です。
第90回アカデミー賞では「作品賞、監督賞、美術賞、撮影賞、編集賞、音響編集賞、録音賞、作曲賞」の8部門にノミネートされ、「編集賞、録音賞、音響編集賞」を受賞しています。
基本情報
・公開年:2017年
・製作国:アメリカ(イギリス・フランス・アメリカ・オランダの合作)
・原題:Dunkirk
・配給:ワーナー・ブラザース映画
・上映時間:1時間46分(106分)
・映論区分:G(年齢にかかわらずだれでも閲覧できる)
・時代設定:第二次世界大戦のダンケルク大撤退
みどころ
【みどころ①】スピットファイヤーの活躍
【みどころ②】臨場感触れる映像
なんといってもこの映画のみどころは、劇中に登場するスピットファイア2機が本物、1機が制作に5億円超を費やしたレプリカだそうです。
スタッフ
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
<主な監督作品>
「メメント」(2000年)
「ダークナイト トリロジー」
・「バットマン ビギンズ」(2005年)
・「ダークナイト」(2008年)
・「ダークナイト ライジング」(2012年)
「インセプション」(2010年)
「インターステラー」(2014年)
「ダンケルク」(2017年)
「TENET テネット」(2020年)
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
キャスト
フィン・ホワイトヘッド
トム・グリン=カーニー
ジャック・ロウデン
ハリー・スタイルズ
トム・ハーディ
<主な出演作品>
「ブロンソン」(2008)
「インセプション」(2010)
「ウォーリアー」(2011)
「裏切りのサーカス」(2011)
「ダークナイト ライジング」(2012)
「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」(2013)
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015)
「レヴェナント: 蘇えりし者」(2015)
「ヴェノム」(2018)
受賞歴
第41回日本アカデミー賞(2018年)
・優秀外国作品賞
第90回 アカデミー賞(2018年)
・録音賞
・音響編集賞
・編集賞
製作
監督のクリストファー・ノーラン(1970年7月30日生)は、この作品のために、112ページの脚本を執筆したそうです。
撮影監督には2014年のノーランの映画「インターステラー」から引き続いて、ホイテ・ヴァン・ホイテマが起用されています。
ノーランは、本作に影響を与えた11本の映画を公表しています。
- グリード(1924年) - エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督
- サンライズ(1927年) - F・W・ムルナウ監督
- 西部戦線異状なし(1930年) - ルイス・マイルストン監督
- 海外特派員(1940年) - アルフレッド・ヒッチコック監督
- 恐怖の報酬(1953年) - アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督
- アルジェの戦い(1966年) - ジッロ・ポンテコルヴォ監督
- ライアンの娘(1970年) - デヴィッド・リーン監督
- エイリアン(1979年) - リドリー・スコット監督
- 炎のランナー(1981年) - ヒュー・ハドソン監督
- スピード(1994年) - ヤン・デ・ボン監督
- アンストッパブル(2010年) - トニー・スコット監督
下から4番目の「エイリアン」が影響しているのは以外です。
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あらすじ ※ネタバレ注意
第二次世界大戦初期(1940年5月26日~6月4日)、イギリス、ベルギー、カナダ、フランスから成る連合軍は、フランスのダンケルク海岸でドイツ軍に包囲され、ダイナモ作戦による撤退を余儀なくされていた。
イギリス陸軍兵士のトミー二等兵(フィン・ホワイトヘッド)はダンケルクの街で、自身の分隊がドイツ軍の銃撃で自分以外全滅し、武器も失った状態で一人、撤退作戦中のダンケルクの砂浜に辿り着く。
港にはイギリスの救助船が停泊し、乗船を待つイギリス兵が列をなし、フランス兵を乗せる余裕はなかった。
トミーは兵士を砂浜に埋葬していたギブスン(アナイリン・バーナード)と名乗る無口な兵士と偶然出会い、行動を共にする。
彼は実はフランス兵で、イギリスの船に乗るために、死亡したイギリス兵ギブソンの軍服を着ていた。
負傷兵は救助を優先されるので、トミーと自称ギブソンは負傷兵を乗せた担架をかつぎ、救助船に乗り込むがドイツ軍の攻撃で船は沈没する。自称ギブソンの機転でなんとか沈没する船から脱出する。
一方、ダイナモ作戦による民間船徴用で、自身の小型船の徴用命令を国より受けたドーソンは、息子のピーターと、ピーターの知り合いであるジョージと共に、イギリス兵士たちを母国に運ぶため、ダンケルクに向けて出港していた。
そして、イギリス空軍のパイロットであるファリアとコリンズらの小隊は、スーパーマリーン スピットファイア戦闘機を撃墜し、ダンケルクでの撤退行動を阻害するドイツ空軍への阻止攻撃に向かう。
空軍にいた息子が戦死しているドーソン(マーク・ライランス)は、自分たちの世代が戦争を決めたことで若者が戦死する状況に心を痛め、転覆したボートに一人生き残っていた将校を救助し、また、海に不時着したパイロットを救出して船に乗せる。
トミー達は、オランダの商船で帰還を試みるも船がドイツ軍の銃撃を受ける。
軍用船がことごとく撃沈される中、多数の小型民間船が来航して救助にあたり、残兵達はイギリスに帰還することができた。
感想
この映画の見所はなんといっても、戦闘機スピットファイヤーによる空戦です。スピットファイヤとメッサーシュミットのドッグファイトは手に汗握ります。また、水平線に広がる徴用船シーンは圧巻でした。
CGを使わないことにこだわり、リアルを追及した映画ということもあり、全編途切れることなく緊張感が続きました。
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プライベー・ライアン(1998年)(スティーヴン・スピルバーグ監督)
ダークナイト(2008年)(クリストファー・ノーラン監督)
インセプション(2010年) (クリストファー・ノーラン監督)
インターステラー(2014年)(クリストファー・ノーラン監督)
その他情報
キャストには、昔からハリウッド映画では30歳近くの俳優がもっと若い役を演じているらしいのですが、この映画ではリアリティを出すため、当時の兵士のように戦争を感じられる若者を起用しているそうです。
撮影現場では、当時を再現した海辺で実際に爆撃も行われていたので、出演者はあまり芝居の必要はなかったと言っています。爆撃に対して自然と体が反応したそうです。
また、徴用船シーンの出演者も、戦場本物の戦闘機が低空飛行していたので迫真の演技ができたと言っています。
あと、海辺の軍服姿のエキストラは1300人集めたそうです。
評価
3.9点/5点満点